shamoonsのブログ

失恋からの脱却までを、心模様とともにお送りする25歳の物語。

思い出

思い出というのは(今回の場合は特に色恋沙汰)、心に降り続ける雪のようなもの。
心は井戸のようなところで、
僕はその奥底で外を見上げて、誰かが来るのを待っている。
何か見るたび、聞くたびに当時の思い出が否応なしに降ってくる、それは雪となって。
そしてその雪は積もって、僕の足場を悪くさせる。身動きを阻むかのように積もり積もっていく。
その思い出の雪は、直接僕の肩に乗り、頭に乗り、手に触れる。
触れるたびに思い出して、心が締め付けられる。
その雪から身を守る傘は、新しい出会いであると思う。その出会いに夢中になることで、傘は開き、思い出という名の雪から僕を守ってくれる。
地面に降り積もった雪は、そのままでは身動きが出来ない邪魔なもの、だから勇気とか、忘れようとする意思という名のスコップで、井戸の奥底に運んでいく。
一生懸命掘っては光の当たらない奥底に投げていく。
その塊となった雪は、光の当たらない場所に放置されるので、一生僕の心に居続ける。
例え結婚しようとも、家族が出来ようと、死に際になろうとその雪は溶けないだろう。

失恋をした時には泣くことがいい、と聞いた。
実践したけどその通り。
雪は地面が乾いているから積もるんだ。
もし、地面が濡れていたらきっと積もらないだろう。積もる前に溶けていくから。
だから、泣いた涙で、その井戸の地面を濡らしておけばきっと積もらないで、思い出が僕の今後の人生を邪魔することはないんだろう。

うまく出来ている世の中だ。

死んじゃったから、その雪を降らせないってことはできないんだ
だって、この世にいないのだから。
残念。